- DATA
- [所在地]
- 東京都港区芝浦1-16-10
- [URL]
- http://www.aiiku.net
- [開設]
- 平成27年2月(新愛育病院)
- [規模]
- 160床
- [厨房の面積]
- 250m2(栄養・事務室を除く)
- [1日の食数]
- 約300食
- [主なメニュー]
- 妊産婦や乳幼児を持つお母様が退院後に役立つよう、家庭でも実践できる家庭料理が基本。一般食のほか、ランクアップした特別食も選択可。
愛育病院は、現天皇陛下の御誕生を祝して、昭和天皇よりの御下賜金をもとに、当時の母子保健の改善向上のために、昭和9年創立された恩賜財団母子愛育会が出発点になり、昭和13年に開設されました。
平成27年2月、「田町スマエネパーク」への移転を機に、病床数の増加、従来の診療科に加えて小児集中治療室や女性専用の人間ドックなども新設して、より質の高い医療を提供する新病院が誕生しました。日本の周産期医療・母子医療の方向性を示すモデル病院として、注目されています。
新病院の厨房は、最上階に近い9階に位置し、大きなガラス面から明るい外光が厨房全体に行きわたり、スタッフが快適に働くことのできる環境が整っています。
「田町スマエネパーク」は、スマートエネルギーネットワークでエネルギーセキュリティの向上を図り、「低炭素で災害に強いまちづくり」を実現します。また、新病院の厨房では、熱源の多重化により、エネルギーセキュリティの向上を図っております。なお、中圧導管によるガス供給で、災害時にも基本的に厨房設備へのガス供給は継続されます。東京ガスでは、お客さまの最適な厨房を追及するため、「熱源の多重化(熱源のベストミックス)」をおすすめしています。
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- 1 熱源の多重化
- 厨房機器において、非常時の備えとして、ガスシステムと電気システムを併用し、ガスと電気の両方を使えるようにしておくことが大きな備えとなる。
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- ガスの安全性
- 中圧導管は非常に耐震性に優れ、阪神淡路大震災クラスの大地震の場合でも基本的にガスの供給を停止することはありません。
- 災害に強い中圧導管
- 耐震性の高い中圧導管から直接ガスを供給する「中圧供給」により、新病院では、大地震の際にも厨房設備へのガス供給は継続されます。
病院の食事づくりには、きめ細かい対応が求められます。間違いなく、安全でおいしい食事を提供するには、スタッフが快適に働くことができる環境が欠かせません。これまでの暑い厨房のイメージを払拭する「涼厨」機器と「換気天井システム」の導入で、快適な厨房環境を実現しました。
2 ガス立体炊飯器
(「涼厨」タイプ)
3 ガスフライヤー
(「涼厨」タイプ)
4 ガスローレンジ
(「涼厨」タイプ)- ガス機器は「涼厨」タイプを採用。機器からの輻射熱を抑え、かつ燃焼排気も効率的にフードで捕集することで、空調に頼ることなく、涼しくて快適な厨房を実現できる。
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- 5 換気天井システム
- 置換換気の原理を応用したもので、天井全体で排気を捕集し、効率的な換気を行う、排気・給気・空調が一体となった換気システム。「換気による強い気流を発生させない」「フードがないため、視界が遮られることなく明るい」「音が静か」「フィルター掃除が楽」など多くのメリットがある。
衛生管理を徹底するため、新病院の厨房では、HACCPに準じたゾーニングを採用し、設備面からも衛生管理のしやすさを追求しています。また、動線やルールを明確にして交差汚染を防止するほか、設備の工夫で作業負荷を軽減しつつ、厨房を清潔に保っています。
- 6 HACCPに準じたゾーニングと導線計画
- 検収室から、下処理室、調理室、盛付室、配膳車プール、エレベーターまで、人と食材は一方通行の動線となり、交差汚染を防止。また、配膳用の供給用エレベーター前には病棟から戻った配膳車の車輪を洗うための洗浄機が設置されている。
ご利用者に伺いました!
新しい厨房は「スタッフの働きやすい環境整備」を重視
総合母子保健センター
愛育病院
建築準備室長
(新生児科部長)
加部 一彦氏-
新病院について
周産期医療・母子医療の充実に伴い、新病院を開設することになりました。また、新病院では、停電などの災害時にも、必要な熱を安定的かつ継続的に供給する必要があるため、「田町スマエネパーク」内のスマートエネルギーセンターより熱を全量受け入れることで、安心した病院運営ができることになりました。
安心した病院運営には、食事などの健康面への配慮も欠かすことができません。そのため、厨房で働くスタッフの環境整備も大切だと考えておりました。このような病院のコンセプトと「涼しい厨房機器」のコンセプトが上手くマッチングしていると思い、「涼厨」を採用しました。「涼厨」は、「防災性」「環境性」「衛生性」にも優れていると感じております。
ここにも注目! 1
涼しい厨房機器「涼厨」で涼しく!
2つの工夫で燃焼排気も輻射熱もシャットアウト!
ガス厨房がこんなに涼しく!
涼しい厨房機器への入れ替えだけで、厨房内温度を25℃以下にすることができます。
フライヤーから食器洗浄機まで、いろいろあります!
ここにも注目! 2
換気天井システムで快適に!
快適な温度を保ってくれる置換換気
置換換気は、「温かい空気は上昇する」「冷たい空気は下降する」という自然の法則を応用し、調理で生じる排気・排熱と新鮮な冷たい空気を攪拌(かくはん)させずに置き換える換気方法です。
置換換気の原理を応用した〈換気天井システム〉
置換換気の原理を応用し、天井全体で排気を捕集し換気を行う「換気天井システム」。給気による強い気流を発生させず、視界も妨げられないので、作業空間が明るく広々としています。
ここにも注目! 3
ドライ厨房で働きやすく!
掃除しやすく、ぬれても
しっかり乾燥できる厨房に !
ドライ厨房を実現するには、床がぬれたら拭く、水洗浄したら乾燥させるなど、厨房で働く人の労力が必要です。あらかじめ厨房の設計・施工を工夫しておくことで、その負担が軽減され、衛生的で働く人にもやさしい厨房が実現します。
床面の掃除がしやすい
湿気・臭いを防ぐ
排水溝を細くするなどの工夫で、蒸気を抑えて厨房内の温湿度上昇を抑制。ドライ仕様の床材を採用することで、水をこぼしても乾きやすくなります。
※本ページの内容は、2015年6月現在のものです。
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