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厨房談義[第10回] 調理技術の向上と教育について語る 「社会に貢献できる調理人の育成をめざす」

学校法人 服部学園 服部栄養専門学校
調理技術部西洋料理 主席教師 佐藤月彦氏

学校法人井上学園 東京多摩調理製菓専門学校
進路指導課長 東保男氏

調理指導を通して、料理人としてだけでなく社会人としても有能な人材の育成をめざしている調理師専門学校。今回は、日々学生のご指導をなさっている服部栄養専門学校の佐藤月彦氏、東京多摩調理製菓専門学校の東保男氏に、火の扱い方の指導法や教育論についてご意見を伺いました。

Subject1 学生の意欲を高め、技術力アップを図る

──貴校の教育方針を教えていただけますか。

服部栄養専門学校 講義室

佐藤 基本的な調理技術に基づき、最新の調理機器を使用して時代にあった新しい調理法を教えることで現場に出て即戦力になれる学生を育成しています。
東 調理実習でまず衛生観念をしっかりと身につけさせ、次に調理の基本技術の習得を中心に学生のレベル向上に努めています。

──具体的には、どのようなご指導をなさっていますか?

佐藤 当校は食育を提唱していますので、その一環として農業体験や「早寝、早起き、朝食運動」を推進しています。これは小さい頃から朝食を食べなくなっている学生が多いことに危機感を抱き、朝食が大事だということを教えるために始めたものです。また希望者には朝7時から包丁の研ぎ方を教えています。土曜日は学校が休みですが、スキルアップを希望する学生の指導の時間にあてています。

東京多摩調理製菓専門学校 講義室

 少しでも技術力が向上するように、希望者には放課後を使って指導しています。調理師の仕事は身体で覚える技術職であることを実感させ、一生懸命繰り返し練習すれば、必ずできるという自信を持たせます。励まし、自信を持たせ、就職して即戦力になれるような人材を育てています。

Subject2 近年にみる就職先の変化

──外食産業は、どんな人材を求めていますか?

佐藤月彦氏

佐藤 高卒で専門学校に入学する人だけでなく、就職を経験して入学をする人も増えています。そういう人の方が就職に対して意識が高いということを企業側が見抜いていて、20代半ばでも採用されるケースが増えましたね。
 外食産業のボーダレス化の影響もあって、レストランの店舗数は急激に増え、若い料理長が多くなってきています。そのため企業側は仕事ができると同時に、料理長候補としてリーダーシップのとれるコミュニケーション能力を備えた人材を採用するケースが多くなっています。

──就職を希望する学生には、ホテルと町場のレストラン、どちらが人気がありますか?

佐藤 全体的に見るとレストランを希望する学生の方が多いですね。ホテルの料理長になりたい、と希望する人材にはホテルの就職をすすめています。

東保男氏

 以前はホテルの人気が高かったのですが、近年はレストランの希望者が増えています。レストランでアルバイトを経験している学生も多く、お客様がおいしそうに食べているのを見ることが彼らのモチベーションにつながっているようです。

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