TOKYO GAS エネルギー・フロンティア
  厨房で働くあなたの心に着火 プロの厨房を応援する情報誌
Bo! [ボッ]
  うちの店ではキッチンも炎も、「医食同源」に一役買っているんですよ。  
    調理中の写真  
 
  桑名 あえて大きすぎない規模のお店づくりにこだわったのは、お客さまとのやりとりを楽しみたい、という意図もあったんでしょうか。
 
吉田 そうですね。自分の目の届く範囲の規模が僕にとってはベストですね。あまり店を広げすぎてしまうと、自分の手の届かないところにすべてが行ってしまう気がするんですよ。経営や管理に時間を使うのではなく、僕は自分の手で料理を作っていたいんです。だから、体が動くうちは経営者としてというよりは、料理人としてやっていきたいなと考えています。
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  桑名 厨房をオープンキッチンにされているのも、そういった料理人としての意志が反映されているんでしょうか。
 
吉田 オープンキッチンにしたのは、お客さんの顔が見えて、常に接することができるからです。よくも悪くも、反応がダイレクトに返ってくるじゃないですか。それに「医食同源」というテーマから考えても、顔が見えたほうが絶対にいいんです。素材がもっている効能などを、直接お客さんとお話できたりしますからね。
 
     
 
  桑名 そう伺うと、お店全体が「医食同源」というコンセプトでできているんだな、と思えてきました。
 
吉田 お店づくりもそうですが、実は炎も「医食同源」に一役買っているんですよ。炎を使うことによって、その素材の漢方的な効能が変わってくることがあるんです。たとえば大根は、火を通す前と火を通した後では効能が変わってきます。冷たい生の大根を食べると熱を下げる効果があるといわれていますが、熱を持っていない人が冷たい生の大根を食べてしまうと、逆に体を冷やしてしまう。そんなときには、炎をうまく使って効能を中和させて、誰でも食べられるようにするんです。
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    やっぱり、自在に操れる炎は、私の料理に不可欠なものなんですよ。中華は大火力で炒めるだけというイメージがありますが、
蒸したり揚げたり瞬時に緩急をつけられないとおいしい料理はできません。
例えばうちの場合は有機野菜の持ち味を引き出すために、炒めるときに水を足したりするんです。火力が強いので、水を入れた瞬間に水蒸気がバッと上がって、水蒸気で素材を包んだようになりますよね。そうすると蒸し焼き状態になって、より素材の味が引き立ってくるんですよ。
 
  桑名 なるほど。素材だけではなく、厨房や炎の使い方にまで、「医食同源」のテーマが関係していたんですね。今日は興味深いお話を伺えて、とても楽しかったです。ありがとうございました。  
 
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