TOKYO GAS エネルギー・フロンティア
  厨房で働くあなたの心に着火 プロの厨房を応援する情報誌
Bo! [ボッ]
  まずは、根本の発想から変えてみる。そんな新しい視点から、サプライズは生まれる。  
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  桑名 こちらのお店では、スプマンテの飲み放題を導入していて、今やフェッラーリの消費量が日本一になられたそうですね。  
平井 そうですね。当初は、それこそ赤字でしたけど、いまでは船のコンテナ1個ごと仕入れてますよ。それも当然イタリアの売り手さんと直接お話をして、値段交渉をしています。採算の合うシステムをつくりあげるために、目の前の壁をひとつずつ超えていきました。
 
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  桑名 そういう努力があって、1500円の飲み放題が実現しているんですね。それも驚きですけど、平井シェフはサプライズのある新しいメニューをいろいろ考え出されていますよね。その発想の元になっているものは何ですか。
 
平井 まず根本の考えを変えてみるんです。たとえば、ニンジンはニンジンだと思わないで作るとか。イチゴを見ながら、野菜だと思ってつくってみようかなとか。根本的に見えてるものの考えを変えていくんです。あとは色が似てるから合うだろうとか、名前が似てるものは合うだろうとか、発想を膨らませてみますね。
たとえば、馬肉のことを桜肉と言うじゃないですか。それなら桜のソースだったらおいしいだろうな、とか。
 
       
 
  桑名 すごく面白いですね。それで、実際に合うんですよね。
 
平井 料理人としての感性をベースにして考えているので、もちろん合います。あとは、しりとりで作ってみようかなとか。たとえばオオバ、バニクとか。で、クだから、
  桑名 クジョウネギとか?
 
  平井 そうですね、クジョウネギ。じゃあ、ギンナン。  
  桑名 「ン」で終わりですね(笑)。  
  平井 終わりですね(笑)。そんなことを厨房のスタッフと一緒にやったりしますよ。食材辞典を引っ張り出して調べてみたり。
みんなで楽しみながら料理ができますよ。ただ、組み合わせもそうですけど、しっかり基礎ができていて、頭の中である程度計算できなければ、うまくいかないとは思います。
 
 
     
 
  桑名 そんな楽しそうな厨房ですが、シェフが厨房の設計でいちばんこだわった部分はどの辺りですか。  
  平井 まずは火口を真ん中に集めて、その周りを人が歩けるようにしています。そうすれば、作業の流れに合わせた人の流れができますよね。厨房の中で流れができれば、より効率がよくなるんです。それと、お店全体の中で、厨房のスペースをかなり広くとりました。
 
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    やっぱり、いちばん長く店にいる料理人が快適でなければいけないと思っています。それと、厨房が狭ければ一つの作業が終わったら、それをまず片付けなければいけない。すると、流れを止めてしまうことになりますよね。
あとはうちの場合、3店舗とも厨房を同じレイアウトにしています。そうしておけば、もし別の店舗からスタッフが回ってきた場合でも、何も戸惑うことなく、いつもの感覚で調理に集中できますから。
 
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  桑名 そんな使いやすい厨房で、炎と接しているわけですけど、平井シェフは炎にどんな想いをお持ちですか。  
  平井 やっぱり微妙な加減が目に見えるので、調節しやすいですよね。視覚はもちろんですけど、音だったり、香りだったり。
五感を使って料理してる感じがするじゃないですか。何よりも今、自分が料理してるんだっていう気分にさせてくれるのがうれしいですよね。
 
  桑名 なるほど。本日は貴重なお話を伺えて楽しかったです。どうもありがとうございました。  
 
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