TOKYO GAS エネルギー・フロンティア
  厨房で働くあなたの心に着火 プロの厨房を応援する情報誌
Bo! [ボッ]
  そこに大地があるように。空気があるように。僕にとって炎は、「絶対」と呼べる存在です。  
    ガスの写真  
 
  小池 佐藤さんは日本料理の中で、炎ってどんな役割を果たしていると思いますか?  
佐藤 料理って、炎を使うか、生のままか、そのどちらかしかないわけですよ。それ以外の出し方って逆にあるのかなって。陰と陽じゃないですけど、その2種類しかないと思うんです。特に和食には、生で食す文化がありますからね。食材を包丁で切っただけで、料理と呼ばれるわけです。
そんな視点で考えると、炎も包丁と同じような役割を果たしているのかなと思いますね。炎を炎として使う。やっぱり、いちばん素直な使い方をしているのが和食なんでしょうね。
 
       
 
  小池 その炎は、佐藤さんにとってはどんな存在なのか、一言で表現するとしたら何でしょうか?  
佐藤 難しい質問ですね(笑)。そうですね、僕にとっての炎は、もう「絶対」と呼べる存在ですね。そこに大地があるように。空気があるように。そこにあるものなんでしょうね。あるのが当たり前すぎて、考えたこともなかったですよ。
 
     
 
  小池 ありがとうございます。ちょっと質問は変わるのですが、佐藤さんが新しいメニューとか、お料理を考えるときに発想の源になっているものはありますか。  
佐藤 発想の源というか、僕の場合は食べたいものを思い浮かべるだけですね。海外にいても、遊んでいるときも、ボーッとしてるときでも、常に考えているんですよ。
    佐藤さんの写真  
    たぶん思考は止まってなくて、「あ、今度これやってみようかな」と、突然思いついたりするんです。料理のことが常に頭の中にある感じですね。  
 
       
 
  小池 それは、常に“ON”の状態だと思うんですが、辛くはないんですよね。  
  佐藤 ぜんぜん苦ではないんですよ。逆に楽しいというか、なんかそれがいいんですよね。
だから休みの日に家にいるときは、ずっと料理してることもあります。自宅の冷蔵庫とかも、ぜんぶ自分で管理してるくらいですよ(笑)。たぶん、いつも料理のことを考えていて、しかも何かやってないとダメな性格なんでしょうね。
 
 
       
 
  小池 なるほど。最後の質問になりますが、今後料理人として挑戦してみたいことは、何かありますか?  
  佐藤 ぼくは、学校に食堂をつくって、給食を手がけてみたいなと思ってます。やっぱり、出来立ての味噌汁とか、炊き立てのご飯を食べさせてあげたいんです。周りの人たちにこの話をすると、「絶対にビジネスにならないよ」って言われるんですけど。でも、儲けとかじゃないですよね。  
    料理の写真  
    チャイムが鳴ったら、みんながなだれ込んでくる。そこで、「押さないでください!」というようなやりとりがある。お互いの顔が見られて、「みんなのためだけにつくった料理だよ」って、言いたいじゃないですか。料理人は、ただ料理をつくるだけじゃなくて、居場所を考えていかないといけないんだろうなって思ってるんです。
つまり、必要とされることをしていかないと、生き残れないと思いますし、僕は素直にそれをしていきたいと思ってます。
 
  小池 それは、すごい夢だと思います。今日は、とても興味深い話を聞かせていただいて、ありがとうございました。  
 
  前の記事を読む  
 
  「日本料理 食幹」の詳細はこちら
  http://discovery-t.com