TOKYO GAS エネルギー・フロンティア
  厨房で働くあなたの心に着火 プロの厨房を応援する情報誌
Bo! [ボッ]
  炎は自分の中に流れる「血潮」のようなもの。その血が通っていなければ、中国料理はつくれない。  
    調理中の写真  
 
  小池 脇屋シェフは「トゥーランドット 游仙境」や「GUEST HOUSE Wakiya」など、さまざまなお店を手がけられていますが、こちらの「一笑美茶樓」は、どのようなコンセプトでつくられたのでしょうか。  
脇屋 まずお店の名前「一笑美茶樓」には、「おいしい料理を食べて、一日の中でいっぱい笑って、元気になって欲しい」という想いが込められています。みなさまに、自然体のまま時を過ごしていただけるように、一階はテーブル席、二階には“和”を想わせる畳、三階にはバー、さらに四階にはオープンキッチンがあって、音と香りと目で料理を楽しんでいただけるつくりにしています。この店は赤坂の裏路地にあって、看板もなくて、お客さまにとってはとてもわかりづらい場所にあるんです。でも、ご飯を食べ終わった後には、とても気に入っていただいて「この店なら看板はなくてもいいよ」と、言っていただけるんです。
 
       
 
  小池 なるほど。みなさん、あまり他の人に知られたくないんですね(笑)。
そんな素敵な空間と料理を提供されている脇屋シェフが考える中国料理の魅力、たとえばフランス料理や日本料理にも負けない素晴らしさは、どこにあると思われますか。
 
脇屋 やっぱり、子供からお年寄りまで、みんなで笑いながら食べられるところですね。たとえば、フランス料理なら子供お断りのお店も多いけど、中国料理なら赤ちゃんを連れて入れる店も多いじゃないですか。メニューが豊富だから、スープや煮込んだ麺なら誰でも食べられるからです。それを突き詰めていくと宮廷料理があったり、満漢全席があったりするわけです。
そういう意味では幅広く、一生かかっても覚えきれないぐらいの世界が広がっているのが中国料理の魅力でしょうね。あれだけ広い土地で、見たことも出会ったこともない料理というのは、まだまだいっぱいあるんです。
    脇屋さんと談笑する写真  
     
 
  小池 中国料理の歴史を感じますね。そんな中国料理に、炎は欠かせないものだと思いますが、中国料理において、炎はどのような役割りを果たしているとお考えでしょうか。  
脇屋 中国料理と炎は、切っても切れないもので、それこそ、何千年も前から伝わってきた技と歴史があります。一人、二人の料理から、百人、五百人の料理まで一気につくれるわけです。そのダイナミックさと繊細さは、中国料理にかなうものがないと思いますね。
例えば、大胆に炎を上げながら料理する爆(バオ)という使い方がある一方で、少ない油の中で、やさしく炒るように焼いていく煎(ジェン)という使い方もある。そんな多彩な炎を使った料理法が、何千年も前から伝わってきたのが、中国料理のすごいところだと思います。
    調理中の写真  
    その炎は、僕にとっては「血潮」みたいなもので、自分そのものだと思っています。エネルギーの源であるその血が全身に通っていなければ、つまり炎を自分のものにしなければ、炎を使いこなすことはできないんです。  
 
     
 
  小池 そんな炎と毎日厨房で対峙していらっしゃるわけですが、脇屋さんの理想の厨房とは、どのようなものですか。  
脇屋 やっぱり、うちでは常時12人ぐらいのスタッフが入って、100名分の料理を一気につくったりしますから、涼しくて、いろんなものが整っている厨房が理想です。料理人にとって、それ以上にうれしいことはないですから。換気がしっかりできて、涼しくて、働きやすい厨房が理想ですね。
  小池 なるほど。働く人に優しい厨房が理想ということですね。今日は、大変興味深いお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。  
 
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  脇屋友詞シェフの!“炎の技”  
 
 
  「Wakiya 一笑美茶樓」の詳細はこちら
  http://www.wakiya.co.jp
 
   
 上記のアドレスから
「トゥーランドット 游仙境」、
「GUEST HOUSE Wakiya」の情報も
 ご覧いただけます。