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導入事例

日本たばこ産業(株) 関西工場様

業  種
たばこ・食品・医薬品製造
導入企業
日本たばこ産業(株) 関西工場様
運転日誌の入力・管理の手間を削減し
トレーサビリティを確立する
JoyCoMES Re
  • 課題
    • 紙ベースの運転日誌作成の負担が大きい
    • 問題が生じた際、原因究明や影響範囲の特定に時間がかかる
    • 機械のメンテナンスを効率的に行いたい
  • 解決策
    • JoyCoMES Reを導入し帳票類を電子化
    • エクセルが使えれば使えるJoyCoMES Reでハードルが低いスタート
  • 効果
    • 運転日誌を現場タブレットで入力でき、集約や転記の手間を削減
    • 問題のロットや発生時期、原料などの特定が迅速化
    • 保守計画立案と実績、故障発生などを連携して管理を最適化

製品製造部門の運転日誌を電子帳票化

京都府にある日本たばこ産業関西工場は、加工食品、調味料、医療器具、医薬品なども幅広く手掛ける日本たばこ産業株式会社の主力商品であるたばこ製造を担う。早くから生産効率化を目指して国産SCADAの草分けであるJoyシリーズを導入・活用し、近年はプロジェクトチームを作ってDX化推進に積極的に取り組んでいる。工場内部はたばこの葉を加工する原料加工、紙巻やパッケージングを行う製品製造の2工程に分離され、「JoyWatcherSuite」が全工程において監視、制御に利用されてきた。DX化、ペーパーレス化推進にあたり、導入以来20年以上の実績とサポート面も含めた信頼性を評価してJoyシリーズの現場帳票電子化ツール「JoyCoMES Re」が選択された。
最初に「JoyCoMES Re」が導入・利用されたのは製品製造部門。原料加工部門において乾燥やカット、風味付けなどの段階を経て「刻」と呼ばれる状態になったたばこの葉を受取り、銘柄ごとに紙巻、パッケージングなどによって製品の形に仕上げる最終工程を担当する。その製品製造を担う機械設備の運転日誌電子化を「JoyCoMES Re」が担う。製造計画に基づいて稼働する機械は約20台、機械1台について1日あたり1枚の日報が作成される。「一台の稼働に3人程度の人間が必要となり、それが1日3シフトあります。毎日およそ200人が運転日誌を入力したり、閲覧しています。従来はExcelで作成した運転日誌のフォームをプリントアウトし、紙ベースで各担当者が記入していました。さらに、それを集約して運転日誌データベースにインプットする作業も別途必要でした」とDX化推進プロジェクトチームのメンバーで製品製造担当の高下氏は話す。紙ベースの運転日誌からローカルのExcelファイルに必要なデータを転記し、それをシステムにアップロードしてデータベースに入力していたという。
そこで「JoyCoMES Re」を導入し、運転日誌帳票はタブレットで表示、入力、提出できるようにした。製品製造部門では機械一台に対して3台、合計60台のタブレットを用意した。「『JoyCoMES Re』を本格的に運用し始めたのは2022年くらいからです。もともとの紙帳票はExcelでフォームを作成していましたし、『JoyCoMES Re』の帳票はExcelが使える人なら誰でも作れるので特にトレーニングを受けなくても電子化できました。現場での記入や閲覧はタブレット端末で行います。運転日誌は次長の承認が必要ですが、現況では『JoyCoMES Re』の承認機能はまだ使用していません。『JoyCoMES Re』の承認機能を使えばさらに効率化するかもしれませんが、現段階でも運転日誌を手動で集約してシステムに入れていた手間は大幅に軽減できています」と高下氏は続けた。

変更設定履歴やメンテナンス管理にも活用予定

管理側の手間は軽減されたが、手書き帳票に慣れてきた現場はタブレット端末そのものになじみが薄く、項目の選択や入力に手間取る社員もいるという。ドロップダウンリストの選択肢が多いと、タッチパネルをスクロールして表示させたり目的の選択肢を選んだりがうまくできないという声があるとのことだ。選択肢の見せ方などは様々な設定が可能なのでブラッシュアップの余地はまだまだあると思われる。「慣れない作業で現場負担を増やさないように、できるだけ入力しやすく改良していきたいですね。現場も管理者側も慣れてくれば大丈夫だと思います」と高下氏は意欲的だ。
その他に「銘柄切替チェックシート」の電子化が現在進行中だという。日本たばこ産業株式会社が扱うたばこはブランドとして10数種類。さらに繊細な風味などのバリエーションがあり、総銘柄数は100を超える。製造計画に従ってラインを流れる銘柄を切り替えていく際に、間違いなく管理、設定していくことが重要だ。その際に正確に作業するために使用されるのが「銘柄切替チェックシート」。これには「JoyCoMES Re」の承認機能も利用する予定だ。
「当面10種類くらいの帳票電子化を具体的に考えています。例えば1台1台の機械の設定値の変更点を記録しておく『設定値帳票』も作ろうと考えています。ロングサイズ、ショートサイズなどの紙巻のサイズ規格による設定変更やメンソール入りなどで配合を変えたり、同じ銘柄でも気象条件や原材料の状態で設定を変えることがあるのでそれらを記録し、履歴を管理していくための帳票です。また、現在はExcelの中で帳票を作成・管理している機械設備のメンテナンス計画も『JoyCoMES Re』に移行したいですね。各設備ごと、パーツごとののメンテナンスについて、適正な間隔で実施し、内容を記録する目的です。『JoyCoMES Re』で電子化することによって検索、閲覧がしやすくなりますから生産の効率化にも品質管理にも貢献できると思います」と高下氏は話す。現在は手順書を見て自分たちで作っているが、今後帳票電子化や各業務システムとの連携を進めるにあたってはサポートからの提案や情報にも期待しているという。

品質管理の効率化とトレーサビリティの業務の効率化

品質管理部では「JoyCoMES Re」で管理される運転日誌をトレーサビリティ業務の効率化を目的に他のツールと連携して使用している。品質管理担当でDX化推進チームのメンバーでもある中嶋氏は「当工場ではセキュリティなどいくつかの理由から管理部門・生産部門でシステムやネットワークを分けています。生産部門の中でも原料加工と製品製造は工場内の配置もシステムも分離しています。しかし、トレーサビリティの視点からは原料が工場内に入ってから出荷されるまでがひとつながりに見えることが必要です。従来はシステム上で分かれている部分を人がつなぐ形で運用してきました。セキュリティを損なわずにさらに使いやすく効率性の高いものにしたいという要望も当然ありました」と話す。
以前は、原料加工部門で処理されたたばこに何かしらの問題が生じた際に、そのたばこがいつ、どの製品製造機械で使用され、最終製品がどこに存在しているのかを確認するために、製品製造の膨大な帳票を都度めくって調べていたという。「そうした状況も踏まえ、DX化推進の中で将来の工場生産のあり方を考え、取り組んできました。その一環として、品質管理チームとしてはトレーサビリティシステムの中に運転日誌などのデータを全部入れたいと考えていました。そこで製品製造の関連の『JoyCoMES Re』で入力したデータをシステム内で繋がるように設計しています。『JoyCoMES Re』による帳票電子化はまだ始まったばかりですが、すでに特定のロットの原料を使った製品がどこに発送されたかまでを1つなぎで知ることができるようになりました」と中嶋氏は続けた。
日本たばこ産業関西工場では製品製造、原料加工、品質管理各々の持つデータを繋げ、そこに製品製造部門に導入された「JoyCoMES Re」が連携することで、トレーサビリティをさらに進化させることに成功した。「今年中には、当時構想していた工場生産のあるべき形を実現できると思います」と中嶋氏は胸を張った。

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