ZEBの基礎知識
ZEBとは
ZEBの定義と種類、
判定方法についての基本情報
2024.3.29
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「ZEB:Net Zero Energy Building
(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」とはZEBの定義
ZEBとは、「Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の略称で、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。高断熱・日射遮蔽、自然エネルギー利用、高効率設備等により、一定以上の省エネを満たした上で、太陽光発電等によりエネルギーをつくることで、ZEBを実現します。
ZEBはエネルギー消費性能を評価
ZEBは「建物のエネルギー消費性能」にかかわる概念であるため、エネルギー消費量を評価しており、CO2排出量は評価に影響しません。
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ZEBの種類と判定方法
ZEBの種類
ZEBには、ゼロエネルギーの達成状況に応じて4段階の区分があります。国や自治体の規制などで、「ZEBレベルの省エネ水準」と表記がある場合は、基準より30~40%省エネという意味になります。なお、政府は「ZEB Oriented」相当の一次エネルギー消費削減率を「ZEB水準の省エネ性能」として、一定規模以上の新築建物において2030年までに義務化する予定です。
ZEBにおける再生可能エネルギーの扱い
再生可能エネルギーの導入は、「ZEB Oriented」「ZEB Ready」については必須ではありません。
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「ZEB Oriented」は、建物用途別の一次エネルギー消費量削減率のほかに、延床面積が1万㎡以上であることと、未評価技術の導入が条件となっています。未評価技術は、現在のエネルギー消費性能計算プログラムで、その省エネ効果が計算に含まれていない技術です。
詳細は公益社団法人空気調和・衛生工学会のWebサイトを参照ください。
ZEBの判定方法
<エネルギー消費性能計算プログラム(Webプログラム)による判定>
Webプログラムは、国立研究開発法人建築研究所が公表している建築物のエネルギー消費性能を計算するプログラムデータです。地域や建て方、床面積、日射地域分などの基本情報に、外皮性能や空調などの情報を組み合わせて、年間の設計一次エネルギー消費量と、基準一次エネルギー消費量を自動で計算します。
ZEBの判定は、設計時にWebプログラムで計算(※)し、その建物が「標準となる仕様を採用した場合のエネルギー消費量」に対して、設計仕様のエネルギー消費量がどれくらい削減できるかを示すBEI(Building Energy Index)の値によって行います。-
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Webプログラム以外に、BEST等のツールでの計算も一部認められています。
BEST(Building Energy Simulation Tool):一般財団法人住宅・建築SDGs推進センターが提供するプログラム
エネルギー使用量の実績とWebプログラムの関係
国のZEB基準では、空調・換気・照明・給湯・昇降機・エネルギー利用効率化設備(コージェネレーションシステム等)を評価対象としています。例えばPC等の事務機器などは評価しないため、建物が実際に消費するエネルギー使用量の合計と、ZEB判定に用いるWebプログラム上の計算結果としてのエネルギー使用量は一致しません。また、国基準のZEBの判定は設計時に実施するため、運用開始後の評価は行いません。
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「ZEB Oriented」は、建物用途別の一次エネルギー消費量削減率のほかに、延床面積が1万㎡以上であることと、未評価技術の導入が条件となっています。未評価技術は、現在のエネルギー消費性能計算プログラムで、その省エネ効果が計算に含まれていない技術です。