The Okura Tokyo 様
停電対応型ガスコージェネレーションシステム(CGS)で、地域防災力強化と省CO2を両立
「伝統と革新」をコンセプトにさらなる飛躍を目指す虎ノ門の新ランドマーク
中層棟の「ヘリテージ」は日本の伝統美を受け継ぐ迎賓館的な宿泊とレストランで構成されたホテルとして、落ち着いた雰囲気を楽しみたいお客さまのニーズに応えるよう設計されています。高層棟の「プレステージ」は宿泊はもちろん、レストランやフィットネス&スパ、宴会場などのパブリック施設と、18フロアのオフィスからなる複合施設として、世界を飛び回るビジネストラベラーをメインターゲットに据えた展開を図っています。
伝統を守りながら、新たな価値を創出
省CO2に貢献する「最適なエネルギーシステムの構築」—エネルギーの面的利用と廃熱の徹底利用—
ホテルとオフィスなどの異種用途で構成された施設に対応した、エネルギーシステムの構築。その目玉として採用されたのが、停電対応型ガスコージェネレーションシステム(以下 CGS 930kW×2台)です。『The Okura Tokyo』では、発電の際に発生した廃熱をジェネリンク等の空調に有効利用することで、他の熱源設備のエネルギー使用量を低減するよう設計されました。
また、安価な深夜電力を利用したターボ冷凍機により、夜間に温度成層型冷水蓄熱槽(3,000m3)に冷水を蓄え、日中の冷房のピークシフトおよび負荷標準化を行うなど、施設全体のエネルギー使用量の低減に加え、時間帯や各施設の業態を考慮したシステム設計を通じ、省CO2、省コストを実現します。
停電対応型CGSをはじめとする電源の多重化で、地域防災力を強化
お客さまの声
芦田 至 様
(株式会社ホテルオークラ 上席執行役員 経営企画室長)
13年ほど前からスタートした建て替えプロジェクトが結実し、ついに『The Okura Tokyo』が誕生しました。
お客さまに快適な空間を提供するホテル事業にとって、エネルギーは生命線です。能力不足、管理ミスは許されないため、必然的にエネルギー使用量も大きくなってしまいます。一方、企業使命として、エネルギー消費を抑制し、省エネ・省CO2を率先して行う必要もあります。また、最近多発する災害への備えも必要です。
こうしたさまざまな課題に対して、ソリューション提案を行ってくれたのが東京ガスでした。 CGSをはじめとする多彩なシステムや各エネルギーの長所・短所を把握したうえでの設備提案がなされた結果、施設特性を活かしたエネルギーシステムの構築ができた上、地域防災力を強化することもできました。
合計規模1,860kWクラスの大規模CGSの導入はホテルオークラグループでは初の試みですが、きめの細かいメンテナンスにより大規模設備を安全、安定的に稼働できることも導入の決め手でした。東京ガスには、これからも課題に合わせたオーダーメイドのソリューション提案を期待しております。
主な導入機器・設備
- 停電対応型ガスコージェネレーションシステム
930kW×2台 計1,860kW
- ジェネリンク<廃熱投入型ガス吸収冷温水機>
500USRT×2台
- 貫流ボイラー
2.5t/h×8台
- ターボ冷凍機
890USRT×2台、1,100USRT×1台
お客さま概要
The Okura Tokyo
所在地:東京都港区虎ノ門2丁目10番4号
[高さ・階数]
ヘリテージ:約75m、17階地下1階
プレステージ:約188m、41階地下1階
[延べ床面積]
ヘリテージ:約27,000㎡
プレステージ:約153,000㎡
合計:約180,000㎡
[客室]
ヘリテージ:140室
プレステージ:368室
※掲載内容は2020年3月時点