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The Okura Tokyo 様

停電対応型ガスコージェネレーションシステム(CGS)で、地域防災力強化と省CO₂を両立

2019年9月12日、ホテルオークラ東京が『The Okura Tokyo』に生まれ変わりました。新ホテルは、17階の「オークラ ヘリテージウイング(以下、ヘリテージ)」と、41階の「オークラ プレステージタワー(以下、プレステージ)」の2棟で構成されています。
中層棟の「ヘリテージ」は日本の伝統美を受け継ぐ迎賓館的な宿泊とレストランで構成されたホテルとして、落ち着いた雰囲気を楽しみたいお客さまのニーズに応えるよう設計されています。高層棟の「プレステージ」は宿泊はもちろん、レストランやフィットネス&スパ、宴会場などのパブリック施設と、18フロアのオフィスからなる複合施設として、世界を飛び回るビジネストラベラーをメインターゲットに据えた展開を図っています。

建て替えプロジェクトは「伝統と革新」をコンセプトとしており、50年超の長きにわたって、国内外の利用者から愛され続けてきたホテルオークラ本館メインロビーを復元するといった伝統の継承を行っています。一方、革新においてはヘリテージの客室の間口を8メートルにするダイナミックな客室設計(プレステージも広い部屋で間口7.2メートルを確保)、41階の眺望を活かした新たなサービスの提供、敷地の約半分にあたる約1.3haの大規模な緑地を整備するなど、ゆとりと品格ある空間を創出しながら、ホテル施設と自然環境や周辺環境との調和・共生を図ることで、新たな価値を打ち出しています。

効率の良いエネルギーシステムの採用

お客さま情報

所在地 東京都港区虎ノ門2丁目10番4号
高さ・階数 ヘリテージ:約75m、17階地下1階
プレステージ:約188m、41階地下1階
延べ床面積 ヘリテージ:約27,000m2
プレステージ:約153,000m2
合計:約180,000m2
客室 ヘリテージ:140室
プレステージ:368室

お客さまのこんな課題を解決しました

省CO₂対策

BCP対策および、地域防災力の強化

ポイント

  1. ポイント1
    エネルギーの面的利用と
    廃熱の徹底利用
  2. ポイント2
    停電対応型CGSをはじめとする
    電源の多重化で、地域防災力を向上

ポイント1エネルギーの面的利用と廃熱の徹底利用

ホテルとオフィスなどの異種用途で構成された施設に対応した、エネルギーシステムの構築。その目玉として採用されたのが、停電対応型ガスコージェネレーションシステム(以下 CGS 930kW×2基)です。『The Okura Tokyo』では、発電の際に発生した廃熱をジェネリンク等の空調に有効利用することで、他の熱源設備のエネルギー使用量を低減するよう設計されました。
また、安価な深夜電力を利用したターボ冷凍機により、夜間に温度成層型冷水蓄熱槽(3,000m3)に冷水を蓄え、日中の冷房のピークシフトおよび負荷標準化を行うなど、施設全体のエネルギー使用量の低減に加え、時間帯や各施設の業態を考慮したシステム設計を通じ、省CO2、省コストを実現します。

ポイント2停電対応型CGSをはじめとする電源の多重化で、地域防災力を強化

『The Okura Tokyo』は、災害時に備え、施設利用者・従業員・近隣避難者の想定人員に応じた給水確保をするほか、屋内避難場所の設置、屋外救援活動場所の提供などにより、地域の安全と安心の実現を目指しています。エネルギーにおいても、「商用電力」「都市ガス」「油」の“エネルギーミックス“で、いずれのエネルギーにトラブルがあった場合でも、相互でバックアップできる体制を構築しています。停電対応型CGSはBCPの基軸となるシステムで、万一の停電時にもガス供給が継続されている限り発電できるため、事業を継続することが可能です。

お客さまの声

芦田 至 様
(株式会社ホテルオークラ 上席執行役員 経営企画室長)

13年ほど前からスタートした建て替えプロジェクトが結実し、ついに『The Okura Tokyo』が誕生しました。
お客さまに快適な空間を提供するホテル事業にとって、エネルギーは生命線です。能力不足、管理ミスは許されないため、必然的にエネルギー使用量も大きくなってしまいます。一方、企業使命として、エネルギー消費を抑制し、省エネ・省CO2を率先して行う必要もあります。また、最近多発する災害への備えも必要です。
こうしたさまざまな課題に対して、ソリューション提案を行ってくれたのが東京ガスでした。 CGSをはじめとする多彩なシステムや各エネルギーの長所・短所を把握したうえでの設備提案がなされた結果、施設特性を活かしたエネルギーシステムの構築ができた上、地域防災力を強化することもできました。

合計規模1,860kWクラスの大規模CGSの導入はホテルオークラグループでは初の試みですが、きめの細かいメンテナンスにより大規模設備を安全、安定的に稼働できることも導入の決め手でした。東京ガスには、これからも課題に合わせたオーダーメイドのソリューション提案を期待しております。

主なソリューション・機器

  • 停電対応型ガスコージェネレーションシステム
  • ジェネリンク(廃熱投入型ナチュラルチラー)
  • ターボ冷凍機
  • 貫流ボイラ
ソリューション・機器詳細

            
形式 能力 台数
停電対応型ガスコージェネレーションシステム 930kW
合計 1,860kW
2台
ジェネリンク
(廃熱投入型ナチュラルチラー)
500USRT
合計 1,000USRT
2台
ターボ冷凍機 890USRT 合計 1,990USRT 2台
1,100USRT 1台
貫流ボイラ 2.5t/h 8台

導入したソリューション・機器

掲載情報は2020年3月時点のものです。

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