ガスコージェネレーションシステム

時代は分散型エネルギー社会へ。安心と省エネを実現する電気と熱の併給システム。

機器紹介

電気をつくる際の廃熱を冷房・暖房・給湯・蒸気などに有効利用。

ガスコージェネレーションシステム(CGS:Co-Generation System)は、クリーンな都市ガスを燃料として、必要な場所で電気をつくり、同時に発生する熱を冷房・暖房・給湯・蒸気などに利用できるシステムです。
東日本大震災以降、エネルギー供給のあり方が見直され、防災性の観点からもCGS等の分散型電源の役割が重視されています。そのため、国や自治体もCGS普及促進のためのさまざまな優遇策を打ち出しています。

導入のメリット

メリット1 省エネルギー・省CO₂
■省エネルギーが実現できる分散型発電システム
ガスコージェネレーションシステムは、電気を使用する場所で発電する「分散型システム」です。
従来のシステムのような送電ロスもなく、発電と同時に発生する熱を有効利用できるため、高いエネルギー効率が実現できます。また、廃熱を冷暖房・給湯に利用することで、熱源設備の省エネルギーに貢献します。

※2022年11月時点での数値データになります。

 ■CO₂排出量を削減し、環境保全に貢献
ガスコージェネレーションシステムの燃料となる都市ガスのクリーン性や廃熱の有効利用により、従来システムに比べてCO₂排出量を約1/3削減する効果があります。

※2022年11月時点での数値データになります。

メリット2 電力のピークカット
夏期昼間などの最大電力需要時にガスコージェネレーションシステムとガス空調との組み合わせでピークを抑制し、節電や負荷平準化に貢献します。契約電力や買電量の削減により、電力料金を低減することができます。

 

メリット3 再生可能エネルギーを補完し、VPPに貢献
ガスコージェネレーションシステムは、起動性、負荷追随に優れた安定した電力であるため、出力が不安定な太陽光や風力等の再生可能エネルギーの出力調整機能を担うことが可能です。また、ガスコージェネレーションシステム等の点在する分散型電源を遠隔・統合制御して、あたかもひとつの発電所(VPP※)のように機能させ、電力の需給安定化に貢献します。
※VPP:Virtual Power Plantの略、仮想発電所

 

メリット4 容積率緩和の適用で事業性向上
国土交通省では、省エネを図る施設の建設を促進する一環として、ガスコージェネレーションシステムを導入する建築物の容積率緩和を認めています。ガスコージェネレーションシステムは、その機械室分が建物の限度容積に入らないため事業性が向上します。
メリット5 エネルギーセキュリティが向上
■停電対応型ガスコージェネレーションシステムの導入により、電源の多重化に貢献
停電対応型ガスコージェネレーションシステムを導入することで電源の多重化に貢献し、万一の停電時でも安定して電力を供給できます。通常時は電力会社からの電力とガスコージェネレーションシステムの発電電力を系統連系し、電力需要の一部をまかないます。災害などで電力会社からの電力供給が停止した場合は、停電対応型ガスコージェネレーションシステムを自立起動し、電力供給を行うことが可能になります。

 

 ■停電時も、保安負荷に長時間供給が可能
防災負荷は、必要な規模と時間が限られるため、認証を取りやすい「油」の非常用発電機で対応します。保安負荷は、停電対応型ガスコージェネレーションシステムで長時間電源供給のバックアップが可能です。また、「油」から「ガス」に切り替えることで燃料タンクの設置スペースも不要となり、建物のスペースを有効利用することができます。

 

 ■空冷対応ガスコージェネレーションシステムなら、断水などで冷却塔が停止しても稼働を継続
災害などの非常時に断水が起きた場合は、冷却塔での冷却ができなくなります。停電対応型ガスコージェネレーションシステム(空冷対応)なら、断水時に冷却塔の代わりにラジエータを稼働し運転を継続できます。通常時から全てラジエータで冷却を行う全空冷タイプ(ジェネライト)もあります。