渋谷PARCO(渋谷 パルコ・ヒューリックビル) 様
省CO₂リーディングプロジェクトとして、高効率かつ自立性の高いエネルギーシステムを構築
50年目のパルコが仕掛ける新しい消費提案と価値観
1973年にオープンして以来、街を刺激し同時に刺激をもらいながら、渋谷の発展を担ってきた渋谷PARCO 。その渋谷のランドマークが、2019年11月、約3年間の建替え工事を終え、 “新生”渋谷PARCO(以下「渋谷PARCO」)として待望のグランドオープンを果たしました。
池袋PARCO開業から50周年を迎える 節目の年に生まれ変わった「渋谷PARCO」。 “ニーズを満たすのではなく、ニーズを創造し、新しい消費提案・価値観を提供する”というビルコンセプトを掲げ、唯一無二の“次世代型商業施設”を目指しています。
「渋谷PARCO」には、パルコの原点でもある<インキュベーション><街づくり><情報発信>といった信念が凝縮されています。
事業の創出や創業を支援する<インキュベーション>では、次世代の“個”の才能に焦点を当て、ブランド育成を目的とした編集売場を展開し、才能あるデザイナーの支援を行っていきます。
<街づくり>においても、街と融合した建物を目指し、渋谷の特徴である“坂”と“通り”に注目し、通路・階段をスペイン坂かららせん状に建物外周に沿って 10階までつなぐ立体街路を設計に採用し、街との建物との融合を成し遂げました。
さらに<情報発信>では、180店舗を超える個性的なショップが新しい価値観を創造。パルコ文化発信の核である“ PARCO劇場”や、個性的なミニシアター、 ミュージアム、ギャラリーなどの集積により、さまざまな形による良質で刺激的なエンタテインメントを提供できるようになりました。
「渋谷PARCO (渋谷 パルコ・ヒューリックビル) 」は、環境に配慮した次世代型ビルとしても、高い評価を得ています。
本施設は、省CO₂・BCP対策のためのエネルギーシステムが構築され、最適な運用や維持管理のエネルギーマネジメントサービス方式が採用されています。中圧ガスコージェネレーションを中心とした高効率・自立性の高いエネルギーシステム等により、都市型ファッションビルの省CO₂リーディングプロジェクトとして評価され、サステナブル建築物等先導事業にも採択されました。
さまざまな要素が複合的に組み合わされ、唯一無二の“次世代型商業施設”となった「渋谷PARCO」。デジタル化時代におけるお客様との新しいコミュニケーションや買い物のあり方を提案しながら、50年先に向けてさらなる進化を目指しています。
非常時のエネルギー自立と省CO₂の両立を実現
エネルギーマネージメントシステムで設備投資コストを低減。
エネルギーの見える化とマネジメントを一元管理。
エネルギーマネジメントシステムとは、電気、ガス、熱などのエネルギーの見える化や設備の最適運用などを実現するシステムです。 ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を用いてエネルギーの使用状況を適切に把握・管理できるため、効率的に、省エネおよび負荷平準化などのエネルギー運用が可能となります。
また、設備稼働に必要なガス・電気はすべて東京ガスグループが調達するため、契約の⼀本化ができ、お客さまの事務管理を省⼒化も可能です。経年によるシステム効率の劣化などエネルギーコストにかかわるリスクも未然に予測・低減できるため、長期的な設備計画にも役立ちます。
お客さまの声
株式会社パルコ
建築部部長
小松 等 様
災害に強く、省エネ性の高い施設を実現できました。
本プロジェクトは、複合施設として省エネ・BCP対策が必須であり、投資コスト抑制も課題でした。そこで、提案コンペを実施し、運用実績・省エネ性・コスト面に優れた東京ガスグループのエネルギーマネジメントサービスを採用。結果、最新鋭のコージェネレーションシステム導入や災害時対応等を評価され補助金の活用もできました。今後も運用マネジメントにも優れた東京ガスグループとともに、次世代型省エネモデルとなる施設を目指していきます。
主要設備概要
- コージェネレーション:370kW×1台
- ナチュラルチラー:1,758kw×1台
- ジェネリンク:1,758kW×2台
- ターボ冷凍機:1,758kW×1台
- 水冷チラー:1,054.8kW×1台
- 空冷HPモジュールチラー:255kW×1台、1190kW×1台
渋谷PARCO 施設概要 (2020年3月現在)
- 所在地:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1
- 敷地面積:約5,380㎡
- 延床面積:約42,000㎡
- 階数:商業 地下1階~地上9階、10階一部
- 店舗数:約180店舗