聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院 様
ESP(エネルギーサービスプロバイダー)方式で災害に強いエネルギーシステムを構築
聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院は、聖マリアンナ医科大学の創立45周年ならびに横浜市西部病院の開院25周年を節目として、エネルギー設備改修工事と外壁補修工事を行い、2016年2月に完了しました。同病院では開院20年を過ぎた2008年ごろから、病院インフラに補修が必要な箇所が目立ちはじめ、院内にはハード・ソフトの両面から改善すべき事項について議論する西部病院将来構想委員会が設置されていました。委員会を中心に様々な検討を進めていた矢先に東日本大震災が発生。震災後、横浜市では計画停電が実施されましたが、その際に法令により義務づけられている非常用自家発電装置だけでは十分な医療サービスが提供できないことを実感したのです。

お客さま情報
所在地 | 〒241-0811 横浜市旭区矢指町 1197-1 |
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病床数 | 518床(うちICU10床、HCU30床、NICU9床、CCU4床) |
建物 | 病院棟・SRC棟(地下1階地上5階建) 緊急用職員待機施設( RC造、地下1階 地上6階) |
敷地面積 | 53,453.80m² |
建築面積 | 13,100.12m² |
延床面積 | 40,794.33m² |
ホームページ | 聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院 |
ポイント
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- 災害に備え
エネルギーセキュリティを
現実のものに
- 災害に備え
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- エネルギーの多重化により
災害に強い病院に
- エネルギーの多重化により
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- 設備投資も手間も不要。
省エネ&省コストを
ワンストップで実現するESP
- 設備投資も手間も不要。
災害に備えエネルギーセキュリティを現実のものに
新しいエネルギーシステムは都市ガスを燃料に停電時にも発電が可能なガスコージェネレーションシステム(CGS)を中心に検討が進められました。また、災害に強い中圧ガス導管から供給される都市ガスに加え、電力、重油などを組み合わせてエネルギーを多重化し、エネルギーセキュリティを強化。さらに、ガスコージェネレーションシステムの廃熱蒸気・廃熱温水を空調や給湯に活用することで省エネ・省CO₂も同時に実現しました。コスト面では、初期投資や故障時のメンテナンス費用、運転管理まで毎月一定額で請け負う、東京ガスグループのESP(エネルギーサービスプロバイダー)を活用することにより、無理のない設備改修が可能になりました。
エネルギーの多重化により災害に強い病院に
エネルギーの多重化による電源セキュリティの向上

設備投資も手間も不要。省エネ&省コストをワンストップで実現するESP
ESP(エネルギーサービスプロバイダ−)とは、ガスコージェネレーションシステムや、空調熱源設備などについて、資金調達から設備設置工事、メンテナンスや運転管理、燃料調達まですべてのエネルギー業務を東京ガスグループにてワンストップで請負うオンサイトエネルギーサービスです。

お客さまの声

田口 芳雄 様
(聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院 病院長)
地域医療を支える災害拠点病院として、 非常時に強いエネルギーシステムを構築しました。
病院インフラにおいて、かねてより様々な面で改修の必要性を感じておりましたが、それが現実のものとして迫ってきたきっかけは東日本大震災でした。東北地方とは比較にならないものの、当院でも少なからぬ変調があったのです。急遽実施された計画停電では、非常用発電装置を稼働させたものの平常時と同様の医療サービスを行うには十分ではなく、地域医療を支える災害拠点病院として、災害時に病院機能を継続できるエネルギーの確保がいかに重要であるかを再認識しました。それらの経験を元に構想を練り直し、ガスコージェネレーションシステムの採用、エネルギーの多重化、老朽化したエネルギー設備と非常用発電機の更新を決めました。病院経営においてはコスト意識も重要な要素です。ガスコージェネレーションシステムでは、発電時の廃熱を有効に利用することで省エネ・省コストにも効果が期待できると聞いております。運用によって、さらなるコスト削減ができるよう、東京ガスグループには今後とも手厚いサポートを期待しております。
(※)お客さまの所属・役職は取材当時のものです。主なソリューション・機器
- 停電時対応型ガスコージェネレーションシステム
- ジェネリンク(廃熱投入型ナチュラルチラー)
- ガス焚高効率小型貫流蒸気ボイラ
- ガス/油燃料切替高効率小型貫流蒸気ボイラ
- 水冷スクリューチラー
ソリューション・機器詳細
形式 | 能力 | 燃料 | 台数 |
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停電時対応型ガスコージェネレーションシステム | 発電出力:700kW 発電効率:41.8% 総合効率:73.8% |
都市ガス:13A 148.4Nm3/h 蒸気:273kW 温水:262.9kW |
1台 |
ジェネリンク(廃熱投入型ナチュラルチラー) | 冷房能力:1,758kW(500RT) | 廃熱温水消費量:263kW 蒸気消費量:1,400kg/h(廃熱回収有り) 1,750kg/h(廃熱回収無し) |
2台 |
ガス焚高効率小型貫流蒸気ボイラ | 相当蒸発量:2,000kg/h | 都市ガス:13A 113.5Nm3/h 1基あたり | 3台 |
ガス/油燃料切替高効率小型貫流蒸気ボイラ | 相当蒸発量:2,000kg/h | 都市ガス:13A 117.0Nm3/h 1基あたり 灯油 136.5L/h 1基あたり |
3台 |
水冷スクリューチラー | 冷房能力:527.4kW(150RT) | 消費電力:94.2kW | 3台 |
導入したソリューション・機器
掲載情報は2016年7月時点のものです。
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