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豊洲スマートエネルギーネットワーク

豊洲スマートエネルギーセンター

豊洲地区の環境まちづくりの進展とともに拡張するスマートエネルギーネットワーク

近年、持続可能な社会や、脱炭素などの環境課題の重要性が高まるなか、豊洲埠頭地区では、江東区が2011年6月に策定したまちづくりのビジョン「豊洲グリーン・エコアイランド構想」に基づき、官民連携による先駆的な環境まちづくりが進められています。
首都圏の基幹市場となる豊洲市場を有し、再開発が進行する豊洲エリア全体の省エネ・省CO2、エネルギーセキュリティの向上を図る環境まちづくりのエネルギーシステムとして採用されているのが、スマートエネルギーネットワークです。
まちづくりの進展に合わせて、環境性と防災・減災性の向上による都市機能の高度化を支えるインフラとして、スマートエネルギーネットワークを段階的に拡張しています。
2016年に豊洲スマートエネルギーセンターを開業。以降、ステップ1として、2018年の豊洲市場開場に伴い、エネルギー供給を本格化。ステップ2として、2019年にDタワー豊洲、2021年にはミチノテラス豊洲(メブクス豊洲、ラビスタ東京ベイ)にエネルギーネットワークを拡張しました。さらにステップ3として、今後もまちづくりの進展に合わせて、新たなスマートエネルギーセンターを設置し、センター間の情報連携によるネットワークの面的拡大を検討していきます。

豊洲スマートエネルギーネットワーク供給先
豊洲スマートエネルギーセンター

ポイント

  1. ポイント1
    カーボンニュートラルの実現に
    向け、サステナブルなまちと
    社会を目指す
  2. ポイント2
    スマートエネルギーネットワーク
    による安定したエネルギー供給

ポイント1カーボンニュートラルの実現に向け、サステナブルなまちと社会を目指す

東京ガスグループは、2050年カーボンニュートラル、2030年温室効果ガス46%削減目標達成に向けて、トランジションエネルギーとして期待が高まる天然ガスと再生可能エネルギーを組み合わせ、低・脱炭素化への着実な移行を進めています。特に、再生可能エネルギーを今後普及拡大していくためには、不安定な出力を補う「調整力」が求められ、ガスコージェネレーションシステム(CGS)の導入、さらにはエネルギーを面的に利用するスマートエネルギーネットワークの構築が、大きな役割を果たします。
東京ガスグループは、天然ガスの高度利用と、調整力の供出による再生可能エネルギー普及への貢献により、トランジション期間での低炭素化を進めるとともに、CCUS(CO2の回収・利用・貯蔵)や将来的な都市ガスそのものの脱炭素化といった技術開発・イノベーションを推進し、サステナブルでレジリエントなまちづくりに貢献していきます。

ポイント2スマートエネルギーネットワークによる安定したエネルギー供給

スマートエネルギーネットワークは、エリア全体でエネルギーを有効活用し、まちの価値向上に貢献、都市機能の高度化を実現するエネルギーシステムです。CGSを中心に、再生可能・未利用エネルギーを最大限に活用したり、エネルギーを多様化したベストミックス熱源により、熱と電気をネットワーク化。また、ICT(情報通信技術)を活用し、エリアのエネルギー需給を最適に制御することにより、エリア全体の省エネ・省CO2・エネルギーセキュリティの向上を図ります。さらに、エリア全体のエネルギーの効率化を図るだけでなく、停電などの際にもエネルギーを継続供給するなど、レジリエンスの高いまちづくりに貢献。エネルギーの有効活用と都市の価値向上に貢献するスマートエネルギーネットワークはこれからのまちづくりのデファクトスタンダードになります。

エネルギーの最適利用を支えるSENEMS

エネルギーを最適にマネジメントするSENEMS(※1)を活用し、エリア全体のエネルギーを最適に制御・管理しています。リアルタイムの熱需要情報や、需要家側のイベント情報、気象情報・曜日特性などから、豊洲スマートエネルギーセンター内の冷凍機の稼働台数や冷水送水用ポンプの動力などを最適化。また、集積した情報を「見える化」することで、お客さまの環境意識の醸成に貢献します。

(※1)スマートエネルギーネットワーク・エネルギーマネジメントシステムの略。エリアのエネルギー供給における司令塔。SENEMSを活用することにより、エリアのエネルギー需給の最適化を自動で行います。
SENEMSのシステムイメージ
設備ごとの総合エネルギー量、エネルギーの最適化状況など、各種データを「見える化」

環境性向上と防災力強化を同時に実現

世界最高水準の高効率CGSを核として、ICT(情報通信技術)を活用しエリアのエネルギー需給を最適に制御することにより、エリア全体の省エネ・省CO2・エネルギーセキュリティの向上を図ります。さらに、中圧ガス導管を流れる都市ガスを減圧する際に発生する圧力差を利用しタービンを回転させて発電する、ガス圧力差発電の導入や、発電に伴って発生した冷熱を熱供給に活用することで、さらなる環境性向上を実現します。
また、耐震性の高い中圧ガス導管からの都市ガスをCGSの燃料として使うことで、系統停電時にも豊洲市場に電気と熱を継続供給することができ、首都圏の食の安全と安定供給に貢献します。

  • ガスコージェネレーションシステム(CGS)

豊洲市場に対して、電力自営線を活用した電力供給を行うとともに、廃熱も有効活用することにより、エリアの環境性向上に貢献します。

  • ガス圧力差発電

都市ガスを減圧する際の都市ガスの流れで、タービンを回転させて発電します。そのため、ガスを消費しない省エネルギー発電が実現できます。また発電と同時に発生した冷熱は地域への熱供給に活用します。

主なソリューション・機器

  • ガスエンジンコージェネレーションシステム
  • ガス圧力差発電
  • ジェネリンク(廃熱投入型蒸気吸収冷凍機)
  • 貫流ボイラ
  • ターボ冷凍機
  • 二重効用型吸収式冷凍機
  • 廃熱投入型吸収冷凍機
ソリューション・機器詳細

ボイラ

形式 能力 換算蒸発量 基数
貫流ボイラ 5.6GJ/h 2.5t/h 4基
6.8GJ/h 3.0t/h 4基
合計 49.6GJ/h 22t/h 8基

冷凍機

形式 能力 基数
二重効用吸収式冷凍機 1,500RT 1基
廃熱投入型吸収冷凍機 2,000RT 1基
ターボ冷凍機 2,000RT 2基
ジェネリンク
(廃熱投入型蒸気吸収冷凍機)
7,040kW -
合計 - -

ガスコージェネレーションシステム

形式 発電能力
ガスコージェネレーションシステム 6,970kW
合計 6,970kW

ガス圧力差発電

形式 発電能力
ガス圧力差発電 665kW

導入したソリューション・機器

掲載情報は導入時点のものです。

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