- DATA
- [所在地]
- 東京都中央区銀座7-5-5
- [URL]
- http://losier.shiseido.co.jp
- [創業]
- 1973年
- [開設年月日]
- 2013年10月25日(新生ロオジエ、オープン)
- [厨房の構成]
- メインキッチン(55.4m2)、仕込み(9.7m2)、パティスリー(33.9m2)、洗浄室(10.8m2)
- [客席数]
- ダイニング36席、個室サロン1室(10席)
- [スタッフ数]
- 総勢36名
- [コース料理]
- ランチ(¥10,000/¥14,000)
ディナー(¥22,000/¥28,000/¥38,000) - [ワイン]
- 約400種、約16,000本保有
資生堂の最高級フランス料理店「ロオジエ」が、2013年10月25日、リニューアルオープンしました。ロオジエは、40年にわたり、確かな技術力に裏付けられた伝統のフランス料理を、相応しい場所、空間で、一流のサービスをもって提供するという伝統を育みながら、新たな挑戦を続け、国内はもとより海外からも、「フランスよりフランス的」と称されるレストランです。
今回、エグゼクティブシェフに若き才能あふれるフランス人シェフ、オリヴィエ・シェニョン氏を迎え、新しい時代のロオジエが誕生しました。そして同時に「美しい料理は美しい厨房から生まれる」というポリシーを具現化し、細部にまでこだわり抜いた最高峰の厨房が完成しました。
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- 仕込み(バックキッチン)
- ガスローレンジやガスレンジなどがコンパクトな空間にムダなく配置されたバックキッチン。涼厨機器や換気天井システムで快適な作業環境が確保されている。
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- メイン厨房
- 伝統的なヨーロッパスタイルのメイン厨房。調理器具などで視界を遮らず、広々した印象の空間には、常時17人ほどのスタッフが調理に集中できる環境が整っている。
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- パティスリー
- メイン厨房とガラスで仕切られたパティスリー。コールドテーブルの上は壁側・センターともにマーブルトップになっており、作業性とともに清掃性も高いつくりになっている。
素晴らしい厨房は、料理するシェフの創作意欲を刺激します。「ガスの炎」で調理することが好きだというオリヴィエ・シェニョン氏は、新たな「ロオジエ」の味を追求していくのにふさわしい場として、新しい厨房をつくりあげました。ガスのフィントップレンジを中心とした、伝統的なヨーロッパスタイルの厨房は、才気あふれる若きエクゼクティブシェフと総勢36名のスタッフの大きな期待に応えています。
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- 1 ガスのフィントップレンジならではの微妙な火加減
- フランス料理は特に微妙な火加減が大切な調理法。ガスのフィントップレンジならば、使う場所でも火力の強弱を調整できるため、シェフの繊細な感覚にも応えることができる。
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- 2 ガスローレンジ(涼厨タイプ)
- 長時間の煮込みでも、輻射熱や排気熱が大幅に削減されるため、涼しく快適な環境で調理ができる。
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- 3 ガスオーブン
- ガスのパワーで熱風を庫内均一にすばやく循環させ、食品本来の香りや栄養分を逃さず調理できる。
「美しい料理は美しい厨房から生まれる」。シェフが掲げるこの言葉を裏付けるように、ロオジエの厨房は輝くばかりの美しさに磨き上げられています。これには、スタッフの衛生意識の高さや清掃にかける労力も不可欠ですが、同時に厨房設備そのものも徹底した清掃を実現できるつくりであることが重要です。ここでの最大の特長は「すき間のなさ」。汚れの入り込むすき間や凹凸をなくすことで、効率よく清掃を徹底することができます。
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- 4 清掃を徹底できる「すき間のない厨房」
- 調理機器や什器は床にコンクリートベースで固定され、床とのつなぎ目部分は清掃性の高いR加工が施されている。ステンレス製の作業台(天板)は継ぎ目のない大きな1枚ものを使用。また、ステンレス製の什器は現場で溶接加工するなど、厨房内のすき間を徹底的に排除している。さらに、棚のビス留めも露出しない加工で汚れが溜まらない。引き出し型のコールドテーブルは効率よく食材を保管できるとともに、引き出しごと丸洗いできる。すき間がないことで負荷を軽減しつつ清掃を徹底でき、美しい厨房をキープできる。
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- 5 厨房と縁を切る「洗浄室」
- 洗浄室は厨房との動線と縁を切り、交差汚染が起きないように配慮。客席フロアから下膳してすぐに洗浄できるような位置に確保されている。また、洗浄時の音も外に漏れにくいようなレイアウトの工夫が施されている。
厨房におけるスタッフ(調理人)の働く環境を整えることは、おいしい料理を提供する上で欠かせない要素です。ここでは、換気天井システムを広範囲にわたり導入することで、厨房内の温度や湿度をコントロールしています。また、長時間の煮込みが必要となるローレンジには「涼厨」機器を導入することで快適性を確保。その他にも、ガラスの仕切りや視界を遮るような棚をつくらないなど、さまざまな工夫で厨房環境を快適にしています。
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- 6 換気天井システム
- 厨房内で加熱調理が行われる部分にはすべて換気天井システムを導入。そのため、厨房の大部分を占める面積となり、非常に充実した換気能力を発揮。「涼厨」機器の導入と相乗効果で、厨房内を快適な温度に保っている。
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- 7 作業環境を快適にする工夫
- a/パティスリーとの壁をガラスにすることで、視界を遮らない広々した気持ちのいい空間に。コミュニケーションも円滑にする。
b/作業台の高さを90cmで統一することで、ギャップやすき間もなく、作業性が向上。
c/銀製のプラッターを収納する棚の部分は傷をつけないように樹脂で加工している。高価な銀食器を扱う高級店ならではの工夫が施されている。
ご利用者に伺いました!
美しい料理は「美しい厨房」から
新生「ロオジエ」
エクゼクティブシェフ
オリヴィエ・シェニョン氏-
厨房は、レストランにとって客席フロアと同様にとても大切な場所です。美しい料理を生み出すには美しい厨房が必要であり、スタッフ(料理人)が快適に働くためにも、この素晴らしい環境は必要なのです。いわば、厨房はレストランの心臓部。美しい場所で仕事することで、よい作品をつくりたいという欲求が生まれるのです。充実の設備や料理の流れに沿ったレイアウトも作業がしやすく、この美しい厨房をとても気に入っています。
「炎」は私にとって大切なものです
私はガスの炎を使って料理することが大好きです。理由は、炎の力強さです。電磁調理器にはその力はありませんし、温度調節も難しい。フランス料理では欠かせないガスのプラックを例にあげると、強い火力、弱い火力と場所によっても調節しやすいので、使いやすいわけです。また、暑くなりがちなバックキッチンに「涼厨」のローレンジを導入したおかげで、熱がこもらない。これもいいですね。
※本ページの内容は、2013年11月現在のものです。
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