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先進ガス厨房事例

つくばほがらか給食センター谷田部

DATA
[所在地]
茨城県つくば市藤本3番1
[URL]
https://www.city.tsukuba.lg.jp
[開設年月日]
2020年4月(2019年11月29日竣工)
[厨房の構成]
荷受プラットフォーム、荷受室、根菜類保管室、割卵室、上処理室、釜調理室、和え物室、焼物・揚物・蒸物室、アレルギー対応室、配送前室、消毒保管室、回収前室、食器洗浄室、ノロ対策室、残渣処理室など
[調理能力]
12,000食/日、3献立 
食物アレルギー除去食(卵・乳)に対応
[関係者]
設計/宮建築設計・増山栄建築設計共同企業体、監理/(株)増山栄建築設計事務所、建築工事/株木・三共・パルつくば特定建設工事共同企業体、厨房機器/三英物産株式会社

12,000食に対応し、つくば市の
これからを担う給食センターが誕生。

つくば市では、児童・生徒数の増加や施設の老朽化などに対応するため、6カ所あった学校給食センターを再編整備するため「つくば市立学校給食センター整備基本計画」を2010年に策定しました。

同計画に基づき2014年に新設した「つくばすこやかセンター豊里」と、今回新たに供用開始した「つくばほがらか給食センター谷田部」、および既存2施設を合わせた4つの学校給食センターで、つくば市の学校給食を賄います。

同計画の集大成となる本施設は、県内でも最大規模の12,000食を提供し、構想段階からこれまでの施設における課題も踏まえ、徹底した衛生管理はもちろん、ランニングコストにも考慮した最新設備やシステムを導入しています。

床面を加熱調理前(ピンク)と後(青)で色分けし、衛生管理を徹底した「調理室」

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増加する児童・生徒数に対応する
最新の調理機器を備えた給食センター

新しい学校給食センター建設の検討事項

  1. 県内最大規模となる学校給食センターは、最新の設備や考え方を取り入れた施設にしたい。
  2. オープン後のランニングコストを考慮し、経済性に優れた設備にしたい。
  3. 調理スタッフの働きやすさを考慮した、快適な厨房環境にしたい。
  4. 学校給食づくりで最も重要な衛生管理が徹底できる設備にしたい。

解決策

  1. 最新の高効率な厨房機器を導入し、エネルギーはガスと電気のベストミックスに
  2. エネルギー消費量を抑えるガス式空調設備、温水設備などの省エネシステムを導入。 
  3. 低輻射調理機器の導入で、快適な厨房環境の実現とエネルギーコストを低減
  4. 学校給食や大量調理コンサルで培ったノウハウを活かし、施設全体をトータルでご提案

Point 1 ガスと電気のベストミックスで、
経済性に優れ、災害時にも強いシステムに

消費エネルギーの多い加熱調理器などの熱源はガスや蒸気を活用するなど、ガス・蒸気・電気をバランスよく組み合わせて導入することで、経済的にも優れた施設運営が可能になります。また、本施設では災害時の供給停止リスクが低い中圧ガスを導入しています。万が一の事態にも、エネルギーを途切れることなく供給できるため、地域の拠り所として機能することも可能です。

Point 2 貯湯槽がいらない温水システムで、
省エネ&省スペースで効率よく

「蒸気ボイラ」と「蒸気式温水製造ユニット」を組み合わせた温水システムは、立ち上がりが早く、運転スイッチを入れて最短30秒で希望温度の給湯が可能です。食品加工の仕込み、加熱、殺菌にも最適な設備で、水道法基準に適合した機器のため、飲用できるクリーンな温水を切らすことなく安定供給します。

衛生管理しやすい床の色分け
ガス焚き蒸気ボイラは、コンパクトなボイラ室に収納

Point 3 「ガス吸収冷温水機+GHP」の組み合わせで、
ランニングコストが最も安い空調システムを構築

水の気化熱を利用した環境にやさしい空調システム「ガス吸収冷温水機」と、ガスエンジンでコンプレッサーを駆動して高効率の冷暖房を実現する空調システム「GHP(ガスヒーポン)」を組み合わせて、維持管理費の効率化を実現しました。調理室・焼物・揚物・煮物室には「ガス吸収冷温水機+外気処理」を、それ以外の調理室※は「ガス吸収冷温水機+外気処理+GHP」を、調理室以外は「GHP」を導入しています。(※検収室、器具洗浄室、下処理室、和え物室など)

衛生管理しやすい床の色分け
屋上に設置された「ガス吸収冷温水機(左)」と「GHP(右)」の室外機

Point 4 燃焼排気も輻射熱も大幅カット!
「涼厨」機器で厨房環境を快適に

「涼厨」は集中排気で燃料排気を拡散させず、機器からの輻射熱を抑え、体感温度を大幅にカットします。また、空気断熱構造により、機器表面を触っても熱くありません。煮こぼれても焦げ付かず掃除が簡単です。

INTERVIEW 学校給食センターの集大成となる施設に

つくば市健康教育課 倉持様

学校給食センターの再整備は、つくば市の未来を担う子どもたちを育むために重要な取り組みの一つであり、より安全で栄養バランスの取れたおいしい給食を安定して提供することが最も重要と考えています。本施設の開設で、再整備計画は完了することになりますが、これまでにない12,000食という大規模の施設づくりということもあり、改めてこれまでの経験や課題を洗い出し、衛生面はもとより経済性の課題もクリアすべく、検討を重ねました。これからの給食センターを考えるにあたり、ぜひ参考の一つにしていただきたい施設になったと思います。

衛生管理しやすい床の色分け
❶調理の様子が見学できる2階通路 ❷調理室を見下ろすことができる多目的ルーム ❸1階調理室(非汚染作業区域)に入る前のエアシャワー ❹調理員用に手洗い付きの個別トイレを6室設置して衛生管理を徹底

2 汚染区域と非汚染区域を明確化し、
衛生管理の負荷を軽減

食品別に荷受から下処理・調理・配缶まで、一方通行の動線やパススルー什器を活用した食材と人の流れを分離など、ゾーニングや動線計画で衛生管理を徹底しています。

また、床の色分けで、調理室内でも調理前と調理後の動線も分離するなど、働くスタッフにとっても負荷なくリスクを軽減できる設備となっています。アレルギー対応室やノロ対策室など、専用隔離空間を持つことで安全・安心でおいしい給食を提供します。

※本ページの内容は、2020年3月現在のものです。

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