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セミナーレポート

2024.2.21

クラブアトラスのシェフによる料理実演&レストラン運営トーク

【開催報告】ブルゴーニュをこよなく愛する菊地美升シェフ実演「ル ブルギニオンのフランス料理とブルゴーニュワインの方程式」

フランス料理界の実力者が集う「クラブ アトラス」。メンバーシェフが毎回交代で講師を務める人気のセミナーシリーズ。前回のクリストフ・ポコシェフに続き、今年度2度目のセミナーを開催しました。

今回の講師は菊地美升氏。24年間、西麻布で変わらぬ人気を誇るフレンチレストラン「ル ブルギニオン」のオーナーシェフ。ワインにも造詣が深く、ブルゴーニュと言えば菊地シェフという程のスペシャリストです。
テーマは「ル ブルギニオンのフランス料理とブルゴーニュワインの方程式」で、ブルゴーニュ地方を代表する料理2品を実演いただき、試食とシェフセレクトのペアリングワイン2種の試飲、さらにアトラスシェフと菊地シェフへのインタビューを行いました。
菊地シェフからいただいた沢山の写真を見ながら、シェフと関係の深いワイン生産者や毎年のフランスでのレストラン研修など、普段聞けないお話を伺いました。
アトラスのシェフへはブルゴーニュ地方料理の特徴、料理とワインを合わせる際の考え方やブルゴーニュにまつわるお話しや、菊地シェフの料理とご自分のレシピの違い、食べた感想などを伺いました。どのシェフも個性溢れる、料理への情熱が伝わってくるコメントでした。

セミナーは終始、菊地シェフの人柄が溢れる楽しい雰囲気の中で行われ、シェフのブルゴーニュやワイン、料理への愛情の深さが色々なお話しや調理作業から感じることができました。
24年の間、ひたむきに料理に向き合ってこられたシェフの姿勢に、人気店の秘訣を感じた方も多かったのではないでしょうか。
講師、アトラスシェフの皆さま、ご参加の皆さま、ありがとうございました。

詳しいセミナーの様子はアーカイブ動画(3/25~)でご覧いただけますのでぜひご覧ください。東京ガスのガス、電気を法人でご契約の方は無料!など詳細・お申込みはこちら(お申込締切は5/12 23:55迄)▼
https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/chubo-sr/experience/2024/240325.html

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◆実演料理&ペアリングワイン◆
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<前菜>
ジャンボン・ペルシエ
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<ペアリングワイン>
ブーズロン 2017 
ドメーヌ ドゥ ヴィレーヌ
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ブルゴーニュ料理の代表的な冷菜。菊地シェフはこの料理を以前は作っていたのですがしばらくの間ブランクがあり、最近になってからお店のメニューに復活したのだそうです。
毎年恒例のフランス研修の折に久しぶりに食べて、また作ってみたくなったのだとか。材料もひと味違い、オリジナティー溢れるものとなっています。是非アーカイブ動画をご覧ください。

ワインはドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティの経営者の一人ドゥ・ヴィレーヌさんがブーズロンで作るアリゴテ種のワイン。
シェフにとって思い出のある組合せです。ワイン解説やドゥ・ヴィレーヌさんとの逸話をお話しいただきながら試飲・試食しました。

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<メイン>
ブッフ・ブルギニオン
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<ペアリングワイン>
ニュイ・サン・ジョルジュ« LES CHALIOTS » 2019
ドメーヌ ミッシェル グロ
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こちらもブルゴーニュの代表的な料理、牛肉の赤ワイン煮込みです。部位は和牛のネックを使用。ル・ブルギニオンではマイナーチェンジを繰り返しながら24年間ずっと作り続けている逸品です。
特徴的なのは肉をよりジューシーに仕上げるために牛肉を赤ワインでマリネしないという点。詳細な作り方、そのレシピに行きついたお話しなど大変興味深い一品でした。

続いて、赤のペアリングワインはミッシェル・グロによるニュイ・サン・ジョルジュ2019年。
菊地シェフの解説とともにブッフ・ブルギニオンとの素晴らしいマリアージュを体感いただきました。

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シェフインタビュー
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オープン以来、毎年フランスに行き、色々食べ歩きをしていたという菊地シェフ。
数年経ち、他のレストランの厨房はどんなだろう?どんなものを使っているのか?などの興味が湧き、2003年からピエール・ガルニエールで研修を始め、それ以来毎年フランスでのレストラン研修をされているとのこと。
ブルゴーニュのドメーヌ(ワインの作り手)と家族のようなお付き合いされている様子も沢山の写真から伝わってきました。

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参加されたお客さまの声(アンケートより)
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◎自分の店でも赤ワイン煮込みを作っているのですが、作り方の違いがたくさんありとても参考になりました。
◎普段聞けないリアルなお話が聞けました。菊地シェフの人柄があふれ出ていてとても良かったです。
◎料理の付け合わせの意味合いがよくわかりました。また、研修先の話や研修するきっかけなどとても参考になりました。
◎二皿とも香りと奥行きがあって、ワインとの相性もとても良かったです。ワインをもっと勉強したいなと思いました。
◎アトラスのシェフの今でもたくさんのことを学ぶ姿勢や、お互いを高め合う姿勢がとても素敵でした。
次回のセミナーもどうぞお楽しみに。

【主催】厨BO!YOKOHAMA/フランス料理文化センター アミティエ・グルマンド 
【特別協力】クラブアトラス https://club-atlas.jp/
【商品提供協力(皿)】NIKKO ニッコー株式会社

【写真(左)上から】
1.登壇シェフのみなさん(左より)飯笹光男氏(シェ・フルール横濱)、難波秀行氏(ペタル ドゥ サクラ)、川端清生氏(華調理製菓専門学校)、千光士一済氏(ル・ブルギニオン)、菊地美升氏(講師/ル・ブルギニオン)、小山英勝氏(ストラスヴァリウス)、川島孝氏(ラ・ロシェル南青山)
2.ジャンボンペルシエを調理する菊地シェフ
3.火入れ後の熱々の豚肉の骨抜き作業をアトラスシェフがお手伝い
4.毎年ブルゴーニュ地方を訪れるという菊地シェフ。ここに行くとついつい写真を撮りたくなってしまうそう
5.行くと必ず訪問するドメーヌ。いつもおばあちゃんが絶品手作り料理で迎えてくれるそう
6.研修先のレストランで厨房スタッフと
7.ジャンボン・ペルシエ
8.ペアリングワイン2種類
9.ブッフ・ブルギニオン 
10.11.地図を使ってのワインの説明
12.セミナーをサポートいただいたクラブアトラスシェフのみなさん
(写真:アートファイブ、左上から4~6枚目:菊地シェフ提供 )
  • これらを使ってジャンボンペルシエを作っていきます
    これらを使ってジャンボンペルシエを作っていきます
  • テリーヌ型で固めたジャンボンペルシエ
    テリーヌ型で固めたジャンボンペルシエ
  • 満席の会場
    満席の会場
菊地 美升(きくち よしなる)氏
「ル・ブルギニオン」オーナーシェフ

1966年 北海道生まれ
辻調理師専門学校卒業後、「オー・シザーブル」(3年半)、「クラブNYX」( 約2年)を経て、1991年渡欧
リヨン近郊「プーラルド」(1年)、モンペリエ「ル・ジャルダン・デ・サンス」(1年)、ボーヌ「レキュソン」(1年半)、フィレンツェ「エノテカ・ピンキオーリ」(10カ月)で修業
1996年 帰国 「アンフォール」で3年4カ月シェフを務める
2000年 独立 「ル・ブルギニオン」オープン
2024年 24周年を迎え、現在に至る