1. 最適厨房ホーム
  2. 厨房談義トップ
  3. 厨房談義[第2回]

厨房談義[第2回]  業務用厨房における衛生管理ノウハウ 〈実践編〉 「夏場の食中毒事故を未然に防ぐ! いますぐ取り入れたい衛生対策のキーポイント」

ミナミアンドアソシエイツ 代表
南岳男

Subject3 毎日の習慣を徹底すること

 経営者やマネージャーが気をつけるべきポイントは、「仕事のマンネリ化」です。衛生対策は1日も休むことができません。毎日の習慣を見直し、徹底することが、いちばんの早道なのです。

経営者・マネージャーが取り入れたい衛生管理ノウハウ

1 マニュアルを効果的に使う

材料が入荷した段階から、それぞれの工程ごとに、現場の必要にあわせたマニュアルを作成することが効果的です。私が海外のホテル・レストラン・ホテル等で視察を行った中でも、目立つ色の点検表や工程管理表を、要所に置いている例が多くありました。(※写真参照)

入荷の重要管理点の点検表
(資料提供:南氏)
調理工程管理表
(資料提供:南氏)

2 当番制を導入する

長期的に人材を育てる意味でも、当番制の導入は効果的です。1週間交代、または毎日交代で、衛生管理の担当者を決めます。作業日誌のようなものを作るといいでしょう。翌日の休憩時間などに、各自の反省などを報告しあうことも、自覚を促す効果があります。

3 道具類は色分けを

衛生管理は、現場のオペレーターの誰もが行うことができるものでなくてはなりません。まな板や布巾など、頻繁に使う道具類は、下処理用、調理用など、工程別に色分けをして印を付け、区別しましょう。下処理用は、グリーンのまな板、グリーンの包丁、グリーンの布巾、といった具合に統一すると、分かりやすくなります。

Subject4 常に新しい情報を取り入れること

 そのほか、細かいことですが、自宅にペットがいる従業員は、厨房に入る前に着替えをすませるよう、 特に注意を促しましょう。知らず知らずのうちに、細菌の媒体となってしまう危険があります。

また、経営者やマネージャーは、季節の食材に応じた対策方法や、周囲でどういう食中毒事故が起こっっているか、などについて情報を得る必要があります。カラ付き卵を使っているところであれば、生卵を使ったところの布巾や容器の洗浄に特に気をつけるなど、対策方法が変わってきます。

厨房談義トップへ戻る