厨房談義[第5回] これからの栄養士会と栄養士の役割 「栄養士会の風土整備でスキルアップ。食育推進に貢献したい」
(社)東京都栄養士会 会長
池本真二
──栄養士を取り巻く制度や環境がめまぐるしく変わるなかで、これからの栄養士に求められるものは何でしょうか。 池本 新たに何かを加えるというより、まず本業をしっかりこなすことが大前提だと思っています。例えば病院の管理栄養士ならば、栄養アセスメントができる、というのが大前提です。管理栄養士という国家資格を持っている以上、やれるはずなのですが、現実には自信がない、できない、とおっしゃる方がいらっしゃいますね。インターンの経験がないためかと思いますが、医療業務としての栄養アセスメントに自信を持つこと、まず一番大切だと思っています。これまでの栄養士の養成は、職業人としての栄養士を養成するカリキュラムになっていなかったと思います。病院の場合、医療人教育ができていなかったのです。 |
──現場で働く栄養士さんたちへメッセージをお願いします。 池本 病院だからといって、患者さんだけのケアをやっている時代ではなく、その家族に対してのケアも必要になっています。食育基本法の視点からすると、患者さんを通じて家族の人にも食教育をしていきましょう、というところにつながっていきます。 |