──調理は主にガスを使っていらっしゃいますね。
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アイランド型の加熱機器は動きやすいとスタッフに好評。右と左でパスタとメイン料理に分かれ調理する。 |
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片岡 僕はガスが好きですね。炎を自在に操って料理を作る、それができるのがガスの魅力です。最近、ガス機器も機能がすごく発達して充実してきましたね。タイマーがついてつけっぱなしになったらポンと自動的に切れるとか。ガスの火は水蒸気をふくんでいるので、ローストビーフはしっとり、やわらかく焼き上げることができますし、ピザも薪で焼くよりおいしく焼けるという人もいます。フランや茶碗蒸しのような料理にも適していますね。ふんわりとできます。アルコールを飛ばすフランベもガスの炎でなければできません。そういう意味では火力の強さや炎を活かしたダイナミックな料理ができるのがガスのメリットです。一方、水分をとってカリッとさせたいお菓子は電気式オーブンを使っています。
ガスにも電気にもそれぞれの良さがあるので、それを僕たち料理人が使い分ける知識と経験が必要です。海外のレストランの厨房はガスと電気、それぞれの長所を組み合わせたベストミックスの厨房がスタンダードのようです。日本の厨房設計も、そうなると料理人としては嬉しいですね。 |