セミナーレポート
2021.7.26
7月26日(月)「クラブ・アトラスシェフによるオンラインセミナー」開催報告
講師はフレンチの名店「ラ・ロシェル」総料理長の川島 孝さん。セミナー開始前の準備では、同店の調理スタッフのお二人に、丁寧に的確な指示を出しながら手際よく仕込みを進めていました。
調理デモの「ロゼール産仔羊のコンフィとパスティア」は、川島シェフが最も影響を受けたという、フランス時代の修業先レストラン「トラマ」で得た、乳飲み仔羊やアラブスパイスの使い方や郷土食材を用いた料理法を、川島シェフ流に表現された一皿です。
完成した料理は、同じ「トラマ」で修業した経験があり、仔羊に造詣が深い「クラブ アトラス」メンバーの岡本シェフに試食、コメントをしていただきました。
セミナー後半のお店作りの話では、坂井宏行オーナーシェフのもと、複数の店舗を持つ「ラ・ロシェル」総料理長の立場として実行していることや人材育成に対する思いを伺いました。
さらに、フランス研修時代のレストランや各地方での写真を見ながら、レストラン経験、食文化についてもお話いただきました。
そして「クラブ アトラス」メンバーシェフより、お店の近況や、同じ業界で働く参加者の皆さまへのメッセージを発信していただきました。
※左から順に、『ペタル ドゥ サクラ』難波秀行シェフ、『シェ・フルール横濱』飯笹光男シェフ、『ルメルシマン・オカモト』岡本英樹シェフ、『シェ・シミズ』清水郁夫シェフ、『ラ・ロシェル』川島孝シェフと調理アシスタントシェフ、『ルヴェソンヴェール 東京』伊藤文彰シェフ、『ストラスヴァリウス』小山英勝シェフ
※「クラブ アトラス」フランス料理に携わる役職者・管理的立場を有する者が集まり、次世代へ料理技術指導、情報共有を行いフランス料理を継承していくことを目的とする会(会長:「ラフィナージュ」オーナーシェフ 高良 康之氏)
https://club-atlas.jp/
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▲クスクススムールの上にシェフオリジナルのスパイスミックスを用いた泡のようなエスプーマと、マスタード、イタリアンパセリを纏った仔羊のロース肉
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▲(左より)プロならではの試食コメントを視聴者に伝える岡本シェフ。
川島シェフのデモンストレーション中は、飯笹シェフによるナビゲーションで調理や食材仕入れ方法などを質問しながら進められた -
「ロゼール産仔羊のコンフィとパスティア」
小さなパイのような「パスティア」はアラブが発祥の料理。異文化の美味しさを積極的に取り入れるフランス。現地での経験を活かした川島シェフならではの一皿
1987 群馬調理師専門学校卒業後、ハウスウェディングの先駆けとして地方に
オープンしたプリオパレスに入社。料理の基礎を学ぶ。
1989 「ラ・ロシェル」渋谷オープニングスタッフとして入社。
坂井宏行氏と出会う。
1999 「ラ・ロシェル南青山」オープンと同時に副料理長に就任。
2005 3年にわたりフランスで修行。フランス南西部の「ローベルガード」
ではオーナーシェフミッシェルトラマ氏の下、料理に対する自由な
発想や五感に響く料理に感銘を受ける。
2008 帰国後「ラ・ロシェル渋谷本店」副料理長に就任。
2010 「ラ・ロシェル山王」料理長に就任。
2017 「ラ・ロシェル」総料理長に就任。
2020 群馬県桐生市ふるさと大使に就任。