業務用食品の仕入れは業務スーパーが良い?仕入れ先から選び方までを解説
最終更新日:2024年3月28日
セントラルキッチンを持つ大手のチェーン店だけでなく、個人開業の中小規模の飲食店に関しても業務用食品の活用は重要です。
かつては、業務用食品といえば卸業者の利用が一般的でしたが、近年では業務スーパーやインターネット通販など、食品の仕入れルートが多様化しています。
食品の仕入れは料理の味・顧客の満足度・店舗の利益率など、飲食店のさまざまな重要項目に直結するため、業務用食品の仕入れルートをいかにうまく利用できるかがカギとなるでしょう。
本記事では、業務用食品の概要をふまえて、仕入れ先の選択肢や賢く仕入れるための方法などを解説します。
飲食店を運営している方やこれから開業される方はぜひチェックしてください。
目次
- 1. 業務用食品の特徴
- 2. 業務用食品の仕入れルート
- 2-1. 業務スーパー
- 2-2. 市場
- 2-3. カタログ通販
- 2-4. 卸業者(営業)
- 2-5. 卸業者(オンライン)
- 3. 業務用食品の仕入れ先を選ぶ際のチェックポイント
- 3-1. 食材のクオリティとコストのバランス
- 3-2. 配送の有無
- 3-3. 支払い方法・時期
- 3-4. サポート制度
- 4. 業務用食品の仕入れを効果的に活用するポイント
- 4-1. 原価率を計算する
- 4-2. 仕入れのタイミングを見定める
- 4-3. 仕入れ先の特徴を活かす
- 5. お店に合った最適な仕入れ方法を選ぼう!
1. 業務用食品の特徴
業務用食品の特徴には、以下のようなものがあります。
・価格が安い
・一度に仕入れられる食品の量が多い
・簡易的に梱包されている
・すでに調理済みのものもある
業務用食品と聞くと、食材や調味料などが大容量で安く売られているイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
実は、飲食店などで使いやすいよう既に調理してあるものが販売されているため、温めればすぐに食べられる商品も少なくありません。
作るのに手間のかかる煮込み料理などは、すでに完成された業務用食品を選ぶことで調理の手間が減り、業務削減につながるでしょう。
2. 業務用食品の仕入れルート
ここでは、業務用食品の仕入れ方法と、ルート別の特徴やメリットなどを解説します。
ご自身が仕入れやすい方法を選択しましょう。
2-1. 業務スーパー
業務スーパーから仕入れるメリットを、以下にまとめました。
- 売り場面積が広く、実際に商品を手に取って選べる
- 一般のスーパーではあまり販売されていない商品も多い
- 即日の仕入れができる
- 会員登録することでより便利に利用できる
さらに、業務スーパーは外資系企業が母体になっていることが多いため、一般のスーパーでは手に入りにくい商品や国外の商品も仕入れることが可能です。
また、会員登録するとポイントが貯まったり、通常より安く購入できたりする業務スーパーもあります。
高い頻度で仕入れる場合は、会員登録することで多くのメリットを得られるでしょう。
2-2. 市場
市場から仕入れるメリットを、以下にまとめました。
- 新鮮な食材を入手できる
- 食材の種類が豊富で、希少な食材を入手できることもある
- 市場の方々との人間関係を築ける
- 生産地の情報や仕入れのトレンドを把握できる
食材の種類も豊富で、スーパーに出回らない食材が見つかることもあります。
さらに、市場の方々と関係性を築くことで、食材選定のアドバイスや調理方法のコツなどを教えてもらえるかもしれません。
ただし、魚市場などは多くのお店が早朝から開いているため、お昼過ぎには閉まっていることもあります。
市場によっても営業時間が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
2-3. カタログ通販
カタログ通販から仕入れるメリットを、以下にまとめました。
- 電話やFAXで手軽に注文できる
- 商品を指定した場所まで届けてくれる
- 幅広いカテゴリーの中から必要なものを選べる
さらに、指定した場所まで商品を届けてくれるため、多くの食材をまとめて仕入れることも可能です。
カタログ通販を利用する場合は、事前に登録をしてカタログを取り寄せておきましょう。
2-4. 卸業者(営業)
物流や在庫管理など、販売に関して生じる業務を一括して代行してくれます。
食品卸業者から仕入れるメリットを、以下にまとめました。
- 仕入れが安定しやすい
- 食材の仕入れと一緒に業界や地域の情報を得られる
- 配送サービスなども受けられる
さらに、生産者と直接つながっているからこそ、地域の貴重な食情報などを聞けることもあります。
2-5. 卸業者(オンライン)
スマートフォンを使ってスキマ時間に発注できるため効率的です。
しかし、最近ではさまざまな業者がインターネット注文サービスを行っており、どこがよいのか迷うかもしれません。
そのような場合には、東京ガスが(株)インフォマートと提携してご紹介している業務用食品・食材の仕入強化サービス「BtoBプラットフォーム 商談」がおすすめです。
このサービスには以下の特徴があります。
- 国内最大級!全国の商品・企業の中から食材を探せる
- 自動マッチングサービスにより、欲しい食材を見つけやすい
- 仕入れ情報の分析および、複数の業者で請求書を一本化できる
3. 業務用食品の仕入れ先を選ぶ際のチェックポイント
また、複数の仕入れ先を用途に合わせて併用することで、多くのメリットを得られるでしょう。
上記をふまえて、仕入れ先を選ぶ際のポイントを4つご紹介します。
3-1. 食材のクオリティとコストのバランス
以下の画像データから、多くの飲食店で「仕入れ価格」と「食品の質」に重点を置いていることが分かります。
たとえば、肉がメインのお店であれば肉は高品質なものを使い、他の食材で費用を抑えるなど、バランスをみて仕入れると良いでしょう。
3-2. 配送の有無
店舗に足を運ぶには、自動車の手配や仕入れに携わる人員の確保が必要です。
一方、ネットや電話で注文して配送を依頼する場合は、現物の商品が見られないことや即日での仕入れが難しいことなどが懸念されます。
お店の環境に合う仕入れ方法を選択しましょう。
3-3. 支払い方法・時期
支払い方法は主に、商品購入時に支払うケースと掛け払いの2種類があります。
卸業者や会員制の業者の場合は掛け払いができることが多いです。
掛け払いとは、商品購入時に支払うのではなく、指定の期日にまとめて支払う方法を指します。
その月の分を翌月支払うなど、業者によって期日が決められています。
掛け払いを使用することで、毎回支払いをする手間が省けるため、業務の効率化につながるでしょう。
3-4. サポート制度
食材の仕入れ以外に、食材の下処理や情報提供などのサポートを受けられる場合もあります。
仕入れ先を選ぶ際は、お店が受けたいサポートがあるかどうかもチェックしましょう。
4. 業務用食品の仕入れを効果的に活用するポイント
これから紹介するポイントを意識して、売上や利益アップにつなげましょう。
4-1. 原価率を計算する
原価率とは「売上高に対して、食材などの仕入れにかかった費用の割合」を指します。
原価率が高くなるほど利益が低くなります。
食材の仕入れ値は日々変動するため、毎月計算し数字を確認することが大切です。
原価率に合わせてメニュー構成を変更したり、価格の改定をしたりすることで、安定した利益を出せるでしょう。
4-2. 仕入れのタイミングを見定める
食品ロスを最小限に抑えるには、業者の配達の頻度や時間帯をチェックして、仕入れのタイミングを見極めることが大切です。
そのためには、安全在庫(品切れや在庫切れを防ぐために設定する在庫数のこと)の数を把握しておくと発注がスムーズです。
1日の使用料を確認し、1週間でどれほど仕入れれば良いのかを計算します。
始めは在庫が多くなるかもしれませんが、その都度安全在庫の数を修正することで無駄なく仕入れられるでしょう。
4-3. 仕入れ先の特徴を活かす
それぞれの強みを活かしながら複数の仕入れ先を活用することで、コストパフォーマンスに優れた仕入れルートの確保が実現します。
特に市場などは、特定のジャンルに特化した商品を扱っていることがほとんどです。
食材のジャンルごとに、いくつかの仕入れ先をピックアップするとよいでしょう。
5. お店に合った最適な仕入れ方法を選ぼう!
それぞれの特徴や仕入れ方法を理解し、お店に合った仕入れ方法を選ぶことが大切です。
また、仕入れ業務には手間がかかります。
効率よく仕入れたい方は、東京ガスが紹介している業務用食品・食材の仕入強化サービス「BtoBプラットフォーム 商談」を活用してみましょう。
■記事の監修
東京ガス株式会社 企画部
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